お休みの日にバベルの塔展を観てきました(*´ー`*)
………
元々絵画展は好きで、去年の若沖展とか3時間ならんだり( ´△`)
2011年の東北復興の若沖展の時は仙台に観に行ったりしたくらい好きなのですが、
ブリューゲルはあまりツボにはまらないので、はじめに知った時は行かないなーと思っていたんだけど。。
ちょっと待て、バベルの塔だと~~~!
タワーーかーーー!
と、何言ってるかわかんないかもしれませんが、
タロットをやる者にとって、象徴・シンボルを知る・感じることはとても大切で、
というか、本能的にシンボルを探し求める習性?があるので、
ブリューゲルはそんなに好きな画家でないですが、
まぁ時期的に13世紀~15世紀とか、タロットの原案が固まってきてる時期かなとか、
日本にも、小アルカナに当たるような"うんすんかるた"がポルトガル経由で入ってきている頃だったりと、
タロットリーダーにとってはロマン溢れる時代なのです、
タロットカードの塔の絵が、バベルの塔を
象徴しているかどうかは、諸説あるため
はっきりしてはいないようですが、
やっぱり観ておきたい!
ということで、いってまいりました(*≧∀≦*)
このブログはお客さま向けの名刺にもURLを入れてないし、見ている方は親しい友人や
エスニック屋のカウンターで占いをやっていた頃からのお客さまとかくらいしか観ていないと思うのであまりお役にたてる情報もありませんが、
私が前にやっていたテキスタイルのデザインなどを好きといってくださっていた方は
好みの方向性はご存じだったり
タロット好きの方には何かしらの情報源にはなると思うので、
行ってみてオススメの場所などは時々書きたいと思います。
………えっと
バベル展は全体的にえぐくてちょっと気持ち悪いものが多かったです(^_^;)
若沖の時みたいに、ヒャッハー‼‼
脳髄の歓喜‼‼
みたいな感じにはならないですがべんきょうにはなったなと。。
ブリューゲルやボスの、奇想天外な生き物たちの描写や、牧歌的な風景のなかの農民達もやたらと等身が短めに、妖怪じみて描かれていて、
たぶんそれまで王公貴族や宗教家や神話伝説などの美しい絵画から、
農民たちや見たくないもの、美しいものの影にあるものを描いていこうみたいな姿勢が許されているので、
人物の描き方も妖怪的な生き物や地獄の口などの描写も、たぶん意図的に気持ち悪く描かれていました。
そういうものまで表現できる比較的豊かな時代背景があったんでしょうね。
ボス作の愚者であり行商の絵も、
身につけた小物や、近くに犬が居たり、
行く先の樹にふくろうが止まっていたり、
背景が娼館だったり(娼館のシンボルは棒に水瓶をかけたものでした)
エッティラタロットの愚者(狂人・錬金術師)にちょっと似ていて、
濃い寓意画が生まれてきた時代なんだなあと実感できてかなり満足です。
タロットカードの、ワンド1の棒みたいにちょこちょこ若芽が出ている こん棒や
いつも剣を持って描かれる殉教した
アレクサンドリアの聖カタリナの絵は
ソードのクイーンみたいだし、
象徴が散りばめられた絵を入り口にその世界を観ることは、ナチュラルトリップ?でもあり、
楽しい時間になりました。
ただ、絵の中に入っていくような頭のモードになったまま、
展示会の順路で
次の絵が気色悪いものだったりすると
バッドトリップみたいになるので、
気持ち悪い小人や半獣人半魚人みたいな絵が余計気持ち悪く感じたのでしょう、
江戸時代の判じ絵(ダジャレを絵にしたようなイラスト)みたいな感じで面白くとれそうなものもありましたので、
↓ガマガエルがお茶を立ててるので"茶釜"という意味になる。日本の判じ絵はホントキュートでもっと世界に知ってもらいたいですなあ。このぶすくれた顔がたまりません
化け物の絵ばっかり見るぞ、って気分で行っていたら
不気味さも面白く感じられたかなあ?
でも
人間は人間としての形を保っていて欲しいし、
綿密に創られたものほど完成に向かってほしくて、
壊れるのが恐ろしいんだなと、
バベルの塔にかかる中から何か出てきそうな雲の不気味さもたまらなかったです。
人がものすごい小ささでいっぱい描かれていて居ましたが、
神の火が襲うかもしれないぞと一人でも声をあげるものが誰か居なかったのか、
居たけど(気がつくのは神父さんじゃなくて町場のボッサリした石膏占い師とかだったりするのよね、あの白い石膏の粉を掴んで落としての風紋や土へのかかり方でジオマンシー的に占って日銭をもらう的な。)
あれだけ凄い建物を作れた町の
揺るぎなさを信じる空気の中で
誰ひとり
聞く耳もつ者が居なかったのか
わかりませんが、
愚者くらいのゆるさなら"なんとなく
"良いタイミングで、塔の崩壊から
逃げた意識なく"違うところに行ってそうだなあなんて、
占い師の習性らしくいくつかの絵のつながりで、ストーリを感じたりしておりました。
タロットをやっているといろいろな象徴を知ることができているし、
趣味でもない美術展も行くし、
たまたま、行った長崎の大浦天主堂のマリア像が、
ライダーウェイト版の女教皇みたいに、
足元に月がなぜか置いてある事にむむっと
気がついたりして、
いろいろ発見が広がります。
次は何を観に行こうかなあ
足元で蛇を踏んでいるような気さえしてきた。
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